雰囲気の出るモノクロ写真にトライして欲しい3つの撮り方とその理由

ボクはフィルムでもデジタルでもモノクロ写真が大好きです。

できれば、たくさんの人にモノクロ写真の世界を味わって欲しいと思っています。
モノクロ写真は、人間の目で見たものと全く異なる世界が広がります。言ってみれば非現実的で空想の世界。だからこそ、見るものに特別な想いを抱かせるのだと思います。

今回は、モノクロ写真の魅力について話してみたいと思います。
これを読んで、ちょっとでも「モノクロ写真を撮ってみたい!」と思ってもらえると幸いです。

モノクロ写真って

「写真」の誕生は1827年と言われています。そして、現在のように「現像する」形での最初のカラーのフィルムが誕生したのが1930年台。モノクロは100年の歴史があります。カラーの歴史より長い、というのがなんだか不思議です。

人はずっと長い間、自身の目に写るものとは異なる世界を見てきたのですね。

そんな歴史を紐解きたい、という気持ちが強いわけではなのですが、モノクロに興味を持ったのはやはりボクの所有しているNikon F2の存在でした。このNikon F2の発売は1971年。日本でもようやくカラーフィルムのシェアが半分近くになってきた頃です。

でも主役はまだモノクロ。Nikon F2が生まれた頃の環境で撮ってみたい、というのが最初のモノクロ写真との出会いでした。それ以来、Nikon F2にモノクロフィルムを詰め込んで、世界を味わっています。完全に趣味の世界ですけれど、それで良いのです。多くの人にとって、写真は愉しむものなのですから。

 

では、トライして欲しい3つの撮り方と被写体・理由を紹介します。

モノクロ写真を撮る —無機質なものでトライ—

最初にモノクロ写真を撮ろう、と思った時に、なにを撮ったら良いかわからないということがあると思います。実はボクもそうでした。だって、目に見えるものは色があり、できあがったモノクロの完成写真が想像できないのです。

当然、人間と全く異なる世界になるわけですから、大変です。色というのはそれほど人間にとって重要なもので、そこから判断することはとっても多いのです。モノクロは、黒と白の階調だけで表現されるため、情報がたくさん欠落することになるのです。

だから不安になります。
でも、そこが新鮮な部分なのです。

「違う世界を撮る」ことを念頭に置いて、違いを認識することが大切になります。カラーとは違う世界を見つめる、といった感じだと思います。これは撮っているうちにだんだんと慣れてくると思います。

まず1点目。
無機質なもの、造形物は比較的最初にトライしてみるとよいと思います。

 

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草木や花などは、色の情報がたくさんあり、それを抜いてしまうと表現が難しいのに対して、無機質なものは、その造形で表現できることが多いため、モノクロ写真として比較的撮りやすい被写体だと思います。

 

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鉄骨だけでできている橋や、造形が凝っている建物、複雑に入り組んだエスカレーターなどはモノクロで撮りやすいと思います。このようなものだと、あまりモノクロになった時のことを意識せずに撮ることができ、できあがってきた写真も違和感がないものになると思います。

モノクロになった時、「あれ、想像と違った」ということが比較的少ない、と言えるでしょう。

モノクロ写真を撮る —コントラストが高いものでトライ—

モノクロ写真を撮っていると、だんだんと頭の中でモノクロになった時の状態が想像できるようになっています。モノクロの頭に慣れてきたら、次はコントラストの高い被写体をトライしてみましょう。

コントラストが高い=白と黒の差が激しく、階調が生まれやすくなります。つまり、モノクロでの表現が増してくるので、比較的撮りやすいことが多いと思います。色で表現できないモノクロ写真は、階調の表現が多い方が撮りやすいことがあります。

 

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明るい部分と暗い部分がハッキリ分かれているものは、モノクロ写真にすると面白い表情ができてきます。建物は特に無機質な造形物でもあるので、光の差し込みかたを考慮して撮ってみると面白いと思います。

 

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また、光の加減で陰影がハッキリ出ているものもオススメです。
このように、向こう側から光があたっていて明暗の差がくっきりあるような場合はモノクロはイイ表情を見せてくれます。色があるときよりも葉っぱの表情が強調されませんか?階調で表現するモノクロならではだと思います。

モノクロ写真を撮る —古いもの・歴史を感じるものでトライ—

モノクロ写真には、やっぱり懐古的な趣があります。
アンティークなものや古い建物、歴史を感じるものやちょっと懐かしさを覚えるものはやはり被写体として向いていると思います。

ただ、そういったものだったら何でも撮っていいか、といったらそうではありません。もちろん、撮ってはいけないものなどないのですが、やはりモノクロにするからには、色のことは気にしなくてはなりません。何度も言っていますが、色の情報がない分、表現は階調です。その階調がキチンと出ていないとぼやけた写真になってしまうことが多々あります。

カラーだと、パステル調のほんわかした写真であっても色で補填できますが、モノクロはただ単にぼやっとした写真になってしまうのです。光のとらえ方や陰影はキチンと考えておきましょう。

 

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一定方向からのみ光が当たっているような場合は撮りやすいと思います。
暗めの仕上げとコントラストを強めにしてみると、重厚感や表現力が異なってくると思います。

 

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古い街並みもモノクロ写真にはマッチします。
初めてなのに、どこか懐かしい気持ちや以前に行ったことがあるように感じるのはモノクロならではの情景だと思います。カラーで撮影する時とは構図や被写体も異なってきますので、いくつか比較してみるのも良いと思います。

モノクロ写真をもっと愉しもう

見てきていただいたように、ポイントを押さえることによってモノクロ写真の楽しみはずっと増してくると思います。もちろん、デジタルでも良いですし、モノクロフィルムを使用したものならもっと情感豊かに撮れるかもしれません。

現在のデジタルカメラには、モノクロモードがあります。それを使用しても良いですし、後からフォトレタッチソフトなどを使用してモノクロに仕上げるのも良いと思います。カラーと、モノクロの写真の違いや色情報がないことの変化、仕上がりなどがわかれば、写真を撮る時に最終形がイメージできて良いと思います。

 

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モノクロ写真には、もちろんですが色がありません。
だから、見ている人にとってはその色や情景を想像させることができます。どんな色で、どんな情景で、どんな雰囲気でこの世界はあったのだろうと、想像させることができます。見ている人にとって、これはすごく楽しいことだと思います。

逆に、色情報がないことによって、シンプルにストレートに感情や物を表現できます。
その形の美しさや、内面に隠れている表情や、想いをダイレクトに伝えることができます。

モノクロは奥が深く、撮り始めるとすごく凝ってしまうのがわかると思います。カラーよりも、難しいけれど表現できた時の喜びが高まると思っています。ぜひとも楽しいモノクロの世界に来てみてはいかがでしょうか。

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