3月になって思う別れの相手と旅情 —JR各社のダイヤ改正— 

3月になって、春の訪れちょっとずつ感じる季節となりました。

ここ札幌も、まだまだ雪が降りますし氷点下の気温になることもしばしばですが、雪も溶け始め、根雪で覆われていた道路も見え始め、「長い冬が終わるんだ」という実感に湧いています。

そんなこんな日々なのですが、残念で仕方がないことが少々。

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今日は、鉄道ネタで攻めてみますよ。

JRのダイヤ見直しの季節

鉄道関係者にとって、あるいは鉄道好きの人たちにとって、実は3月は一大イベントの季節なのです。それは、恒例とも言える「ダイヤ改正」があること。もちろん、他の時期にもこのダイヤ改正というものは行われるのですが、この3月は比較的大規模なものが多いのです。

JR各社も、ここ数年はほぼ全社が3月に大きなダイヤ改正を行っています。
昨年(2014年)は、JR全社が一斉に(2009年以来)ダイヤ改正を実施。今年も各社一斉に実施するようです。主な改正ポイントは以下。

  • 東海道・山陽新幹線の一部「のぞみ」の所要時間を短縮
  • 九州新幹線の週末の利便性を向上
  • 北陸新幹線(長野~金沢間)が開業
  • 北陸新幹線開業にあわせて、北陸・信越エリアに特急列車を新設
  • 上野東京ライン開業により、宇都宮・高崎線は東海道線と相互直通運転を開始
  • 山陰線、福知山線で特急列車を増発
  • JR北海道所有の711系電車の営業運転終了
  • 寝台特急「北斗星」の運転を取りやめ
  • 日本最長距離を走るトワイライト・エクスプレスの運行を終了

確かに、新幹線を中心に利便性が上がっているように思います。
特に、北陸新幹線の開業などは、待ち望んでいた人たちや地方自治体等も多いことでしょう。

ですが、ボクが残念で仕方がない、といったのは下の3つ。

 

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寝台特急の北斗星とトワイライトエクスプレスに関しては、鉄道好きでなくてもその名前は聞いたことがあると思います。青函トンネルの改行と共に設定されて、北海道と首都圏を結ぶ寝台特急というだけでなく、その豪華な設備などがとても注目を浴びました。

それから約30年弱。
北海道新幹線の開業が予定される中、両列車で使用されている車両の老朽化とともに廃止の運びとなってしまいました。新幹線との運用併用が難しい、ということもそうですし、車両のメンテナンスコストや、新造車両を作るだけの需要などがない、ということなのでしょう。

「ブルートレイン」と呼ばれる寝台特急は、これでなくなってしまうことになります。
寝台特急自体はまだJRに数本残ってはいますが、車体を青く染めて走る特急は今後見られなくなってしまうのです。ああ、すごい残念。

ボクが小さなことは、東京から九州や東北方面にブルートレインと呼ばれる寝台特急が数多く運行されていて、これに乗って旅行に出かけたこともたくさんありました。でも、次第に飛行機との時間短縮合戦や新幹線へのシフトなどが起こって、利用者は激減。次々に廃止、淘汰されてしまうのでした。

そして、今回の北斗星をトワイライトエクスプレス。
トワイライトエクスプレスなどは、最終日のチケットはほんの数秒で売り切れたそうです。北斗星は、「臨時運行」という立場で2015年8月までは運行されるようですが、それ以降は本格的に廃止。もう、残された時間はあとわずかです。

旅行、という行為自体がスピード重視になったということなのでしょうか。
旅行という行為に関して、「移動」の時間は重要視されなくなってしまったのでしょう。いかに現地に早く着いて、目的地「のみ」をいかにスピーディーにまわれるか。旅行の中心がそこになってしまったのは残念で仕方がありません。「移動」という貴重な時間も、旅行の一部として楽しむ、ということはもうあまり好まれないのかもしれませんね。

移動の時間こそ、旅行の醍醐味であり発見がたくさんある部分だと思っているのですが、考えが古いのでしょうか。

古い車両の廃止

 

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そして、もう一つは、北海道で運用されていた「711系電車」の運用終了です。

このフォルムを見てピンと来た方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
日本国有鉄道(国鉄)が1967年(昭和42年)に設計・開発した、日本初の量産近郊形交流電車です。
東海道本線や信越本線でも走っていた115系という電車とデザインが共通しているので懐かしく思われる方も多いでしょう。

昭和42年の設計なので、もう50年近く前のこと。
今まで数多くの改良を重ねながらここまで使用されてきましたが、ついに老朽化とともに引退することになりました。

 

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北海道には、古い車両がたくさん走っています。

上の写真は、「キハ40系気動車」。
この車両もデビューは1977年、今から約40年前のことです。北海道は、その厳しい収支状況からなかなか新しい車両を投入することができません。JR東日本や、東海、西日本といったところに比べると、圧倒的に利用者が少なく、「ドル箱」路線もほとんどありません。同じ車両をどうしても長く使わなくてはならない現状があります。

でも、鉄道ファンにとっては古い車両がずっと走り続けてくれることは嬉しいこと。
できれば、長くメンテナンスしてもらってずっと現役でいてほしいなと思います。

 

 

新しくデビューするものがあれば、その影で引退していくものもある。
人間と同じ関係ではあるけれど、なにか寂しい感じがします。鉄道は、日本人にとって切っても切り離せないもの。生活の一部です。よく利用していた車両や路線には、えも言われぬ愛着が発生します。

同様に、各地のローカル線も収支が厳しいところは廃止や第3セクター化という決断を迫られているところも多くあります。利便性をとるのはもちろん重要なことではありますが、風情や旅情、そして人のコミュニケーションが次第になくなってしまうのも残念です。

 

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その昔、鉄道にはゆっくりとした時間が流れていました。
だからこそ、乗り合わせた人たちは、見知らぬ仲でも会話をし、コミュニケーションが生まれてきました。今、そういった光景を見ることは少なくなってしまいました。

新幹線や飛行機に詰め込まれ、目的地に着いたらそそくさとそこに向かって用事を済ます。
なにか重要なことを失ってしまったような気がしてなりません。

 

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